ガンで儲ける人

 ガン患者を食い物にして大金を巻き上げる商法があることをガンになって初めて知った。

 新聞や雑誌、ネットの広告で高額な健康食品や療法をよく目にする。
 また、病院での標準治療を否定し、「新しい」「画期的」な治療方法を提唱する医者もいる。
 こういったものが、テレビ番組で特集を組まれていることさえある。
 これらは殆どが医学的な根拠がないそうだ。それじゃ迷信と代わりない。

 それなのに多くの人がこういった迷信に大金をつぎこんでしまって、肝心の治療にかけるお金を使い果たしてしまうこともあるそうだ。

 なぜ命に関わることなのに、間違った治療に大金をつぎ込んでしまうのか?

 正規の治療ではなく、怪しい業者や偽医者を信じこんでしまうの
は病気や治療についての情報不足があるのではないだろうか。

 診察の後の病気や治療法の説明は到底十分ではなく、私も病気についてはネットで検索せざるおえなかった。

 焦りと不安のなか、正常な判断力を失ってしまい、「絶対直る」などといった、扇情的な謳い文句にすがってしまうのではないだろうか。
 
 さらに、この情報不足から、病院は何か隠しているのでは?不信感が、生まれているのではないか。

 人は信じたいものを信じる。

 今起問題になっているコロナウイルスについても、ネット上では思い込みに基づく、感情的で荒唐無稽な書き込みが花盛りである。

 医療機関には、私たちに情報が確実に手には入るように、もっと広報、啓発活動に力をいれてもらいたい。

 詐欺まがいの広告を取り締まる必要もあるだろうし、各メディアも、エヴィデンスの不確かな情報を垂れ流さないよう、ガイドラインを定める必要が、あるのではないか。